DSG 組込みレポート
先日、知人の銃をチューニングさせて頂きました。
自分のも含め、今回で5丁分の実績が出来ました。
ついては、情報共有の場にてDSGの組込みレポートを残そうと思います。
ハイサイクルならびにセミオートのレスポンスに興味がある方向けです。
もし宜しければどうぞ。
※主観的なレポートですので、参考程度でお願いします
前提電圧:7.4v
前提機種:M4 タイプ
■メカボックス
推奨メーカ:マルイ、G&P、RA
汎用性が高く、搭載するパーツを選ばないメカボなら大丈夫だと思います。
RA の分割式ですと、メンテナンスや調整作業がとても楽になります。
■駆動系
推奨ギア(セクタ):SHS、SC
チューニングと実験で6つ程扱いましたが、特別な加工無しで十分に性能を発揮してくれました。
比率が18:1用ですが、SC製の低比率スパー&ベベル と組み合わせる事が可能です。
推奨ギア(スパー):SHS、ZC、SC
軸に対し偏ったレイアウトのせいでしょうか。破損頻度が高いギアです。
ある程度の強度がないと、高負荷で回すのは難しいと思います。
推奨ギア(ベベル):SHS、ZC、SC、マルイ(HC型)
スパー:ベベル間で接している小さい歯の破損頻度が高いです。シム調整でギリギリまで煮詰めるか、マルイ(HC型)を採用すると良いかと思います。
逆転防止ラッチ:特に無し
あまり気にしていませんが、ラッチを保持するバネが稀に折れます。
少し線径の太いバネに替えると良いかと思います。
軸受:G&P、RA、MODIFY、SHS
6mm ならSHS のオイルレス。8mm ならG&P、RA、MODIFY のベアリングをお勧めします。
ピストンクラッシュから生じるベアリング破損を懸念されている方は、スパー上下のみオイルレスまたはステンレス(焼き付き対策前提)を採用すると良いかと思います。
■給排気系
シリンダヘッド:特に無し(マルイ純正でも可)
ノズルが可動する部位において、シリンダ側の外形とノズル側の内径の差が少なくなるようなパーツを選択した方が良いかと思います。排気量が少ないDSGでは、多少の空気も無駄に出来ません。
※ピストンのエアブレーキ機能が付いたものは厳禁です
AOE:ソルボセイン、ハネナイト、ニトリルゴム
嵩は3mm~5mm 程度で良いかと思います。接着は耐震系の瞬間接着剤で十分です。サークルカッタやポンチがあると作成が楽です。カッターやハサミを代用し多少不恰好でも問題なく動きました(限度はありますが。。。)
ノズル:エアシールタイプ
これといって特に推すメーカはありません。十分な気密を確保でき、実装するチャンバと相性が合う物であれば何でも良いと思います。
1種類だけ、50RPS 前後で給弾に悪影響の出そうなノズルがありますが、未検証のため公開を伏せます。
シリンダ:M4シリンダかM16フルシリンダ
特別な加速ホールを設ける必要はないと思います。30~60 RPS まで経験しましたが、加速ホールが無いことで困ったことはありませんでした。
スプリングの力で十分なピストンスピードを確保できますので、加速ホールに頼らずとも大丈夫だと思います。
ピストン:SHS、RA
RA製がお勧めです。ピストン側の歯が事前に加工されており、歯の位置が少し前方寄りに配置されています。そのため、AOE等で歯の研磨加工が不要になりました。
ピストンヘッド:特に無し
前項のピストンと組み合うものでしたら、何でも良いかと思います。
スラストベアリング付きでしたら、ベアリングは除去した方が安心です。
採用するOリングは、気密性や耐磨耗性をある程度有しているものであれば何でも良いかと思います。
※ピストンのエアブレーキ機能が付いたものは厳禁です
スプリング:GAW、SHS、ZC
搭載するモータならびにセクタ歯数によりけりですが、8枚歯/約40~45RPS で概ねZC M130程度となります。8枚歯/約50~55RPS ですと概ねSHS M160程度です。
GAW製スプリングは少し強めの設定でした。ギリギリのサイクルを狙いたい方は、SHSかZCをスプリングスペーサで調節すると良いかと思います。
約10mm 追加で レートが+M10 程度です。
スプリングガイド:特に無し
樹脂タイプは流石に危険ですが、金属性であれば何でも良いかと思います。
タペットプレート:マルイ、SHS(他触ったことないです)
マルイ製なら羽の加工のみで大丈夫です。SHSはプレートが肉厚です。チャンバ:ノズル間の刺さり具合を確認しつつ、気密性保持の観点から必要に応じて厚みの調整(研磨)を実施した方が良いかと思います。
羽の加工は11mm 前後のカットを前提とし、羽先端の面取り加工でタペット開放タイミングを微調整します。
ピストン歯とセクタ歯が最後の1枚で噛み合っているとき、タペットが約50%程戻るよう微調整します。
タペットスプリングは既出の手法で加工するのも良いかと思いますが、断ち切る箇所を約45度程折り曲げ、強引に引っ掛けてしまう方法もお勧めです。
加工が楽なうえ、スプリングが折れにくい気がします。
セミ/フル試射で初速に大きな変化が無ければ、加工成功です。
フルで初速が低い場合、軽微なピストンクラッシュが発生しているか、タペットの開放タイミングが遅い可能性がります。
■電装系
スイッチ:特に無し
強いて言うならFCUとの相性が良いです。ヘアトリガ化やカットオフ調整の面で何かとメリットが多いです。もちろん、物理スイッチ+FET+30Aヒューズでも良いと思います。
7.4v仕様ならアクティブブレーキを頼りに、逆転防止ラッチを外すことも出来ます。静音効果も期待出来ます。
配線:特に無し
線径はお好みで良いかと思います。
コネクタは、扱い勝手を考慮しディーンズタイプかXT60タイプの方が良いと思います。
モータ:ネオジム スピード系
7.4v 仕様ですと、トルク系では回転数が伸び悩み勝ちになります。
熱に弱い(夏場等のセミ多用に注意)ですが、SHS等のネオジム磁石を採用したスピード系のモータをお勧めします。
※フェライト磁石のスピード系は、トルクに不安が残るのでお勧めしません。
幸い7.4v でしたら、断続的な起動による発熱量もそう高くありません。
作成した実績の数値ですと、概ね以下の通りです。
比率 18:1 + SHS製 ハイスピードモータ=40~45RPS
比率 18:1 + LONEX製 A2 = 30~35RPS
比率 18:1 + マルイ製 EG-1000= 30~35RPS
比率 14:1 + LONEX製 A1S = 40~45RPS
比率 14:1 + SHS製 ハイスピードモータ=45~50RPS
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コメント 2
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gale
新着から失礼しますー
モーター性能(サイクル)早見表的な、数字からその素性が如実に分かる辺りが良いですねw
サイクルのみの話だと思われるので少しズレてしまいますが、A2とEG1000ではトルクが違い過ぎるので、起動時の差を考慮するとまた評価がだいぶ変わるんですよねー
私の場合A1か2かで悩んでいた頃は低電圧時でのサイクルも考慮しつつ必要十ニ分なトルクと踏んでA1を選びましたが
何が発端なのか今となっては多くの人が口を揃えてA2の1択ですよね;w
その他の部分では私と共通の意見も非常に多く、個人的にはどの説明にも説得力というか納得というか、お互いで似た壁を見ているんだろうなという感じですw
ときにスプリングですが、等ピッチか不等ピッチかとかありますが、その辺りはどう選んでいるのでしょう?
私は基本等ピッチ派、M100以下だけ不等ピッチです
総合バランスの底上げを軸にハイサイクルをしているので、低負荷であればそれなりの動力でという感じだからです
けんけん
gale 様
コメントありがとうございます。
マニアックな仲間が数える程しか居りませんゆえ、こうして「あれは良かった」「ここがキツかった」等のやりとりが楽しく思える今日この頃です。
今回は当方勉強不足につき、低電圧に絞ったレポートにしましたが、いずれ高電圧のレポートも記録として残せたらと思います。
さて、御質問頂きましたスプリングの選定基準についてですが、私の場合は以下の内容となります。
優先度高:
M130以上は品数も少ないため、同メーカでレートのバリエーションが豊富にあること
優先度中:
プリロードを前提にしているため、強さが把握しやすい等ピッチであること
優先度低:
伸縮にともなう「たわみ」「ゆがみ」が軽減されそうな、太めの(1.5~2.0)線径であること
以上、宜しくお願い致します。