前回、前々回と引き続きPDI Wホールドチャンバーパッキンについて書いて
いこうと思います。
初めてご覧になる方は(1)からご覧くださいませ・ω・)ノ

本日は以下の評価

・耐久性が心配
・取り付けたらリブの山が左右で大きさが違う
・弾道が一定方向に偏った

の3点について検証考察します。

最初は「耐久性が心配」という事について
検証にあたり連れや知人にも手伝ってもらいました
(ご協力有り難うございましたm(_ _)m)

検証方法は「標準的な使用を行う」です。
各自のメインに当パッキンを着用してもらい使用してもらいました。
使用銃と使用弾丸、発射弾数は以下の通りです。

・CYMA AK47タクティカル
 G&GバイオBB弾 0.2g
 発射数 約4万発(5000発袋8袋半消費)

・G&G FNC
 G&GバイオBB弾 0.2g
 発射数 約6万発(5000発袋13袋消費)

・東京マルイ P90TR
 G&GバイオBB弾 0.2g&0.25g
 EXCELバイオBB弾 0.2g
 発射数 約4~5万発(使用袋数カウント忘れ)

・King Arms M4CQB
 G&GバイオBB弾 0.2g
 発射数 約2万発(5000発袋4袋半消費)

・CYMA MP5 B&TストックVer
 マルイバイオBB弾 0.25g
 EXCELバイオBB弾 0.2g
 発射数 約2~3万発(メカ故障多発で調整に数袋消費)

約1年半にわたり検証を行いました、最も発射数の多いFNCがギアクラッ
シュを起こして修理が必要になったためこの時点で検証を終了しました。

結果
 パッキンの押しリブに削れや裂けなどは確認できませんでした。
 よって耐久値に関しては問題が無いと言えるでしょう。
 
FNCは新品の状態からパッキンを装着してもらっていましたがまさか先に
ギアさんがお逝きになるとは思いもしませんでした^^;
他の電動ガンでも同様パッキンに問題は起こっていませんでした。

・メモ
 1つの電動ガンで試したわけでは無いのでちゃんとした検証とは言えま
 せんが今回3種類のメーカーのBB弾を使用しました。
 使用者に感想を聞きましたがBB弾メーカーによる弾道の変化はほぼ見
 られないようです。

・メモ2
 今回2種類の重量のBB弾を使用しました。
 0.25g弾を使用した方々が共通して「飛距離が出ない」と報告を上げ
 ました。これは当パッキンの特徴である「やわらかさ」が原因と考え
 られ、重量弾に対して十分な縦回転を与えられていないため距離が伸
 びにくいと考えられます。

続いて

・取り付けたらリブの山が左右で大きさが違う
・弾道が一定方向に偏った

についてです。
「弾道が一定方向に偏った」という現象は「取り付けたらリブの山が左
右で大きさが違う」という状態の結果です。
下図のように

HOPPDIミス.png

2つのリブの飛び出し方が異なっていると

HOPPDIミス2.png

上図のようになります。
よって回転方向が傾いた状態で一定になるのでHOPをかけた時の弾道が
「一定方向に偏った」状態になります。

上状態の解決策としては
・取り付け時にバレルをねじる様にしない
・取り付けたあと上記状態であればバレルをねじって適切な飛び出しに
 なるよう調節する

といったところでしょうか。
ただし上記解決方法で解決できるのは
・バレルのHOP窓がしっかりしている場合
 (しっかりしていない例 過去日記CYMA AK74U
  https://svgr.jp/my/greeneagle/diaries/17356
  *過去日記のため写真位置等がずれていますがご勘弁*)
・HOPアームに問題が無い場合
に限ります。

HOPアームの問題点と言うのは...

HOPアーム.png

上図はHOPアームの拡大模式図です。
形状的にはAKタイプになります。

問題点はHOPアームと押しゴムの接触面にあります。

HOPアーム正.png

上図は理想的な状態のHOPアームに押しゴムがしっかりと装着されています。
この状態であれば押しゴムはHOPパッキンに対して水平に押し込むことがで
きます。
一方低価格海外製電動ガン等、樹脂形成が甘いHOPアームですと...

HOPアーム不.png

押しゴムを取り付ける部分が斜めに形成されていたりしこれに押しゴムを
取り付けるとHOPパッキンに対して押しゴムが斜めなった状態で押すこと
になります。
それによりHOPパッキンの押しリブの飛び出方が偏ったり、HOP圧力が偏
ることになります。

HOPPDIアーム不.png

標準的なパッキンであればもともと2点保持であったので押しリブの接点が
ずれるだけで影響は大きくは出ませんがゴム質が柔らかい上に押しリブが分
割しているPDIのパッキンではこの影響が大きく出ます。

これの解決策としては
・HOPアームの交換
・HOPアームの押しゴム接触面の加工(削る等)
が上げられます。
削った後に押しリブの飛び出し寮が少なくなってしまった場合は
パテで再形成するか脱脂してからアルミテープでかさましすることで調整
します。

「弾道が一定方向に偏る」という評価に関しては
PDIのパッキンが悪いので無くHOPアームの精度、バレル、その人
の組み付け方などで適切な状態にならなかったのが評価の真相だと
言えるでしょう。

以上で検証考察を終了します。
ご閲覧有り難うございましたm(_ _)m

まとめ
PDI Wホールドチャンバーパッキンの短所、長所、お勧め用途、注意点

短所
・組み付けづらい
・バレル、チャンバーとの相性が大きい
・重量弾に向かない

長所
・目に見える命中精度向上
・低価格ながら効果が大きい
・適切なメンテナンスを行えば長持ち

お勧め用途
・30~40mレンジで撃ち合うアサルト、サブマシンガンの命中精度向上
・40~50mレンジでのセミオート狙撃
・特に海外製電動ガンの命中精度向上

注意点
・性能も組み付け次第なので上手くいかない時は記事内容をもう一度
・バレル掃除の時清掃棒をねじるようにバレルに入れない
 (バレルクリップが緩い機種は特に注意!)

では今年はここまでとさせて頂きます。
皆様よいお年を!・ω・)ノシ

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コメント 3

これ以上ありません。

かつし

かつし

(2)から引き続き失礼致します。
長期間をかけての検証、本当にお疲れ様でした。
命中精度をもうちょっと上げたいな、と購入した当該パッキンでしたが、今回の検証で自分のスタイルに合った物だと確信できたので嬉しく感じましたw 当方所持銃はCYMAのチャンバーとはいえ、若干きつめでもあるので取り付けは丁寧に行わなければいけないことも理解でき、良かったです。

本当に素晴らしい検証、お疲れ様でした。
みどりわしさん及び、ご友人の皆様にとっても良いお年となりますよう・・・

みどりわし

みどりわし

かつし様コメント有り難うございます。

あけましておめでとうございます!
返信が遅れてしまいました^^;
今年も色々と検証しようと考えていますので良かったら覗いていってく
ださいませ・ω・)ノ

ばろん

ばろん

おおお~
詳細なレポートありがとうございます。

面ホップばっかり使っていて、
Vホップはほとんど使ったことないのですが
このパッキン、柔らかさとリブの機密性は魅力的ですね。
このパッキンから面ホップパッキンを作ったりしても良さそうですね。

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