1980年代前半:「サバイバルゲーム」が全国的に確立されはじめる(と言われている)
1985年:JACが連射の効く「バトルマスター」を皮切りに各社がこぞって開発・発売をはじめる
1980年代後半:高圧エアタンク/ガスボンベによるパワーアップ競争が苛烈になる
1990年代前半:フルオートガスガンがサバイバルゲームの標準装備(メインアーム)とされる
1991年:東京マルイが電動ガン「FA-MAS 5.56 F1」を発売する
1990年代後半:マルイ製電動ガンにホップアップ機構が標準装備され、
高圧ガスのメリットが薄くなり淘汰され始める
2000年代前半:電動ガンでのパワーアップ競争が激化、個体によっては3J越チューンも出回る
2006年:銃刀法改正により現行のいわゆる「1J法」が施工される
2000年代後半:規定内の初速で飛距離を伸ばす為「流速チューン」が脚光を浴び始めると同時に
海外系トイガン(エアソフトガン・モデルガン)の国内進出が盛んになる
2010年代前半:サバイバルゲーム会場のあちこちで海外系トイガンを見るほど一般的な物となる
そして現在──

出だしからいきなりこのような年表で恐縮ですが、
サバゲの歴史はそのままトイガンの歴史にも密接にリンクしています。
本来「銃」というものが対象を殺傷することに機能特化した工業製品なので
パワーアップの為の強化・改造は間違ってはいないのです‥が
それをそのままサバイバルゲームという「スポーツ」(少なくとも自分はそう思います)に
当てはめるというわけにはいきません。
そこで各メーカーがASGK等の団体を設立し、ある程度の足並みを揃えようとしています。

さて、海外系エアソフトガンをツルシ(箱出しそのまま)で使った事のある方は
国産のそれと比べて物足りなさや性能面での不安を感じたことは
少なからずあるとおもわれますし、国産エアソフトガンだけしか扱っていない方でも
「より高精度に、より長距離を」という思いはあるのではないでしょうか。
そういった時に何かしらの手を加えること、これらをひっくるめて
「チューニング」や「カスタマイズ」と呼ばれていることも
また周知のことかと思います。

‥少々話がそれました。
そもそも「チューニング」とはなんぞや?
チューニング【tuning】とは、ラジオなどの周波数を同調させること、楽器の音階を調律すること。
つまり、対象の物品を適正な状態に整えることなのです。
適正な状態とは?これはもう使用者個人の趣味嗜好ですから、
一概に「こうだ!」という数値上での表現はできません。
しかしながら、試射によるホップアップ機構のダイヤル調整や使用する弾丸の選定、
フォアグリップの位置合わせやリポバッテリーのセルバランスチェック、
これらも全て広義ではチューニングの範疇になるのです。

では、一般に行われているパーツ交換は一体何か?
これらは「現状では調整しきれない部品を交換することで調整幅を広げる」のであって
それによって必ずしも希望通りの結果が出るという訳ではないのです。
何故か?
例えばバレル交換。タイトバレルを使うことによってチャンバーから射出されたBB弾は
交換されたタイトバレルを通過するのですが、
もしチャンバーとバレルの組立が交換前と同一でなかったら?
チャンバー+バレルが分解前のフレームと位置がずれていたら?
それまで使用していた弾との相性は?
たった一つの部品を交換するだけでも、
これだけ再調整や確認しなくてはいけない部位が出てきます。
では、これがメカボックス内部品だとしたら?
電動ハンドガンのように組立寸法や部品の精度がシビアなものだとしたら?
パワーが足りないからとパワーアップ用の部品を組んだところで
思った以上の効果が出ないのは、そういった副作用があるからなのです。

単純にパワーアップをさせたいがためにメインスプリングだけ交換したとして、
そのスプリングが純正スプリングと同じだけの耐久力があるかもわからない。
ひょっとしたら半分も持たないでヘタるかも知れない。
何より怖いのは、そういった極端かつ集中したチューンによって
他の部分への披疲労や不負荷が増すことなのです。
ノーマルなら1万発は持つであろうトイガンが、スプリング一つ交換しただけで
5千発しか持たない状態になってしまうかもしれない。
場合によっては3千発でオシャカかもわからない。
多くのパーツ交換によるチューニングのリスクには、そういった部分があるのです。

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コメント 5

これ以上ありません。

猫又

猫又

3J時代のサバゲーはやりたくないな・・・

あき(カマンベール)

あき(カマンベール)

3jは怖い・・・・・・・
楽しいものじゃなくなってる・・・・

海苔っく

海苔っく

新着からこんばんわ。

年齢的には外部ソース式極悪パワー銃時代は被ってないのですが、
沖縄では電動ガンが主流になった90年代後半にも少なからず生き残ってましたね。小学生でアレを受けた身としては心が折れそうになりました。
法規制前の極悪電動ガン装備の米軍関係者には憎悪しか浮びません(笑)

なんちゃってチューナーですが、これは心に留めておきたい。
何処かで書きましたがカスタムパーツの使用はバランスを崩す事。
バランスを崩さずより上位な物に仕上げるのが腕の見せ所ですねぇ

fxstc98

fxstc98

こんにちわ。
私、外部ソース式は今でも持っております。エアータンクは調圧装置があり圧力調整ができましたね。CO2ガスの物は、調圧できなかったように思います。(銃はありますが、外部ソースはホースとCO2ガス用アタッチメントだけです。)

カスタム・チューンについて国産の物は、法規制に則って費用対効果(飛距離・集弾性・耐久性)を考えて製作しているものと考えます。
それから考えれば、内部メカ部分を弄らないのが基本的な考えかと思います。(個人的にな考えですが。メーカー保証もなくなりますしね。)

ただ中華ガンに関しては、最近の物は違うかもしれませんがデチューンの仕方が、ピストンヘッド前に物を詰めたり、スプリングを適当に切ったり。(ワイヤーカッターで切ったのか、切り口でピストンに傷が。)
メカボをばらせば、グリスが&シムが・・・。
日記からの話によれば、中華ガンについてはチューニング(いわゆる調整)が必要かなと思います。
それは、個人でやっても(力量・工具&責任においてですが。)SHOP(販売する際に法規制に合わせて。)においてもですが。
と、考えるのは自分ぐらいですかね。

市川 真夜

市川 真夜

>猫又さん
>カマンベールさん
当時の身内ゲームではBB弾が射出に耐え切れないので
6mm鋼球を使う仕様の、もうエアソフトガンではなく
エアハードガンといってもおかしくない程のモノもあり、
またそれ以上のエアガンもショップチューンで出回っていたので
身体保護にはそれこそ神経質になりました。
逆に言えば、それだけえげつないゾンビ行為、もとい
タイラントがあちこちにいたという証でもあったのですが。

>のりっくさん
一日の料金払って、ただの一発も撃てずに開始数分でフルボッコにされて
意気揚々と「Hey! Why you don't Shoot?」的な挑発をされて
挙句出てきた昼飯は味気ないホカ弁‥
忘れられない、この屈辱(血の涙)

>fxstc98さん
今でもエアタンク仕様のブッシュマスターとかを見ますよね。
うまくハイドレーションやザックにカモフラージュして、
エアタンクが見えないようにしている古参ゲーマーが居ると
「良いセンスだ‥」とか思います。
国産電動ガン、とりわけマルイ製品の品質が異常に高いので
ある程度精度の出ている海外系電動ガンですら
イマイチに思えてしまうんですよね。
値段の割に残念な仕事をするショップ(担当者にばらつきがある)もあるので
ここのショップならお任せできると言い切れないのもアレですが‥

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