総合評価

3点(普通)

自分の世代ではボルトアクションスナイパーライフルといえば
「マルゼンのAPS-2」という程にメジャーなエアコッキングライフル。
それを東京マルイが色々な意味で崩しにかかった製品が
このVSR-10シリーズ。

注意して欲しいのは「APS-2はゴミ」という話ではなく、
それにこだわる程のアドバンテージはもう無い、
という意見であるということをご了承下さい。

また、必然的にAPS-2やL96等との比較にもなりますが
いずれもそれらを貶めるつもりはありません。

外観からくる印象

3点(普通)

レミントン・M700を模したと言われるVSR-10と
ステアー・SSGを模したとされるAPS-2。
細かい部分では違うものの、基本的なスタイルは同じ。
一方AI・AWMを模しているL96AWSと比べると
非常にスマートな印象を受ける。
当然ながら操作性や射撃姿勢は三者三様なので
一概にどう、とは言えない。
見た目だけ=観賞目的でもそれなりに見栄えは良さそう。
とはいえ、どこに飾るにしても日本の民家には
少々違和感のあるオブジェではある。(笑)

当然の実射性能

3点(普通)

スナイパーライフルなんだから、多少見栄えがアレだとしても
狙った的に当たれば良い。
その一点に限って見るなら、VSR-10は有無を言わさず合格。
好みのスコープを(最悪、オープンサイトたダットサイトでも)載せて
そこそこの精度合わせでだけでもそれなりに当たる。
下手に弄った電動ガンなぞ足元にも及ばない精度が出ている。

‥とはいえ、速射性能は無いに等しいので
次弾以降の修正をしながら随時射撃という使い方は諦めるべきだろう。

樹脂ストックでの上々の剛性

3点(普通)

インナーフレームに金属が使われているL96と比べると
やはり単純剛性面では劣ると言わざるをえない。
しかしながらAPS-2と比べた場合には生まれの世代差からか
ある程度の剛性感はある。
もっとも、負荷のかかる部位への補強は樹脂ストック(フレーム)でも
十分な対策がなされているので不安というほどではない。
むしろ、移動中に銃身への接触による狂いが危ぶまれる。

会場への携行性

3点(普通)

1m前後の全長と聞くと持ち運びには軽く悩むところではあるが、
サイレンサーを外せば1mを切る寸法になるので
ハードガンケースの選択や運搬には頭を使わないで済む。
間違っても剥き出しやソフトケースでの運搬は精度の狂いを誘発するので
可能な限りハードケースに格納したいところ。

運用感覚

3点(普通)

サバゲなどでは言わずもがな、電動ガン相手に真っ向勝負は自殺行為。
きちんと偽装し、有効射程距離になるまで発砲は控え
常に一撃必殺を強いられる。
仮に必中させた確信があってもヒットコールが無い以上は
死亡退場にならないので、当たったと判る位置への着弾を心がけるか
あるいは「そういうものだ」と諦めて第二射へ気持ちを切り替える程度の
紳士で大人な精神も同時に求められる。
間違ってもムキになってはいけないし、初弾命中で反応され
応射されたとしてもやはり逆上してはいけない。
明鏡止水の意識が無いと狙撃は続かないと断言できるほどに
シビアな環境だということをよく理解しないと使い続けることは難しいだろう。

一方、プリンキングやシューティングマッチでは
ある程度カスタマイズされたAPS-2と凌ぎを削れるほど
箱出しノーマルの状態でも高い性能を誇っていると断言できる。
APS-2の設計がいかに精密であっても世代として古い、というのもあるが
初期投資からある程度のカスタムまで視野を広げるとなると
APS-2につぎ込んでいた金額が割に合わなくなると感じてしまう。

お座敷シューティングでは完全にオーバースペック。
10mレンジ程度で当たる・当たらないの判断は
よほど不良品でもない限り判別は困難とみる。

これまでの拡張性・今後のカスタマイズ

3点(普通)

電動M4が、あるいはAPS-2がそうであるように
VSR-10もまた独自の「沼」を持つ。
挙げていけばキリのないそのパーツ群はきっと
VSRユーザーの財布を今日もキリキリと傷めつけることだろう。
交換・追加したからといって
ドカンと目に見えて性能が向上する部品はないが、
いずれのパーツも確かに効果は見込めるものである。
当然、ノーマルでも十分に楽しめる。

全体的に注意すべきこと

3点(普通)

その存在が腐っても狙撃銃である以上、
持ち運びや運用には最新の注意を払いたい。
折角ドンピシャで出たセッティングであっても、
移送中の衝撃でずれたままゲームで使い始め
「何で当たらないんだ?」とならないようにしたい。
VSR-10そのものよりも光学機器であるとか
保管・運搬時のケース等でカネがすっ飛んでいく──
そういうコトも頭の片隅に入れておきたい。
決して低くはない性能を標準で抱え持っているが為に
大幅な性能アップは期待できない点にも注意。

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