GBB M60（INOKATSU・エスコート・TOP）調整編（2：ボルト関連その１）

2013年2月8日

さぁ、いよいよメインのボルト関連に取り掛かります。

構造としては画像の上から、ボルトキャリア、ボルト、ボルトキャリアベースと、
勝手に呼ぶことにします。
ボルトキャリアベースは画像ではＡＢＳの自作ですが、オリジナルは金属製です。

ボルト部分がＡＳＣＳユニットであり、
銃身後方からきているチャンバー部後方と組み合わさります。

動作概要としては、次のようになります。
１．閉鎖状態からトリガーを引くと、エアスイッチが押され、
　　ガスがメインシャフト後端の小さな穴から流れ込みます。
２．ガスはメインシャフト内を通り、ユニット内部のシリンダーに入り込みます。
３．シリンダー前部は、メインシャフト前方についているフタのような部品
　　（フロントバルブと勝手に呼称）が、チャンバー部後方で抑えられているので動けず、
　　シリンダーを後方に押します。これでブローバックが開始されます。
４．シリンダーが後退していくと、メインシャフトに固定されているリングを押し、
　　メインシャフトが後退開始。少し後退した時点で流入するガスはカットされる。
５．メインシャフトがわずかに後退した時点でフロントバルブが開放されることになり、
　　BB弾の発射方向にガスがシャフト内チャンバー方向に流入し、BB弾発射。
６．さらにわずかに後退するとシリンダーは完全に開放され、
　　ボルトキャリアは慣性で後退しているので、運動エネルギーが尽きるか、
　　バッファーヨーク等にぶち当たるまで後退。
７．メインシャフトもボルトキャリアに追随して後退しているので、
　　一定距離後退すると、給弾口開放しBB弾がチャンバーユニットに進入、
　　チャンバー内のくぼみに引っかかって止まる。
８．ボルトキャリアが後退しきって前進開始すると、メインシャフト含むボルトも前進、
　　BB弾をラバーチャンバーの発射位置まで押し込み、閉鎖完了。
　　トリガーが引かれていれば１に戻る。

不安定になる最大の原因は、５の発射時点でチャンバーの開放が始まっているので、
時間差を付けているとはいえ、タイミングがずれてガス漏れを起こしやすく、
初速が落ちる原因になります。
さらに６以降でガスプレッシャーが無くなったメインシャフトがフリー状態になり、
特に８の給弾時点では重要なメインシャフトの位置がバラついてしまい、
ガスカット・コネクトタイミングに影響し、ブローバック動作が不安定になります。

解決策として真っ先に思い浮かぶのは、メインシャフト後方のリング位置をズラす、
ということでしょう。しかし、これは間違いです。
フロントバルブ周辺の穴の位置で、すでにタイミングは決定されているので、
根本的に変えようとすれば、シリンダー容量も含めてボルトとメインシャフトを、
新規に作成しなおさなければなりません。
セパレートノズルと言われるパーツを作って組み込むのもこれに相当します。
私のような一般人にはそんなことはできないので、もっと簡単に考えます。

根本的な解決とはいえませんが、メインシャフトの動作を安定させれば、
ノズルの位置の確定について、セパレートノズルに近い効果が得られます。
んで、その方法。
１．ボルトキャリア後方のメインシャフトとのクリアランスが大きいので、
　　ここにプラパイプを打ち込みます。
　　メインシャフトの動きを阻害しないように注意が必要ですが、
　　以前中華エアコキ銃から外した、プラ製インナーバレルがなぜかぴったりなので、
　　２ｃｍほどに切って使いました。

　　これが打ち込み後の画像。
２．ボルトの後ろにスプリング追加。メインシャフトの太さにぴったりのがあったので、
　　以下の画像のようにはめ込みます。

　　前方はメインシャフト後方のリングを押し、後方はボルトキャリア内で、
　　先ほど入れたプラパイプで抑えられます。

　　これでボルトキャリア内で前後にカタカタしていたボルトとメインシャフトが、
　　前方向のテンションで一定位置にいるようになります。
　　実はこのテンションが重要で、硬すぎてもやわらかすぎてもいけません。
　　弾がチャンバーに送り込まれるのに負けないくらいのテンションが必要で、
　　試行錯誤が必要でしょう。スプリングもあまり目の細かいものだとダメで、
　　画像にあるような感じがいいと思います。
　　私も何日もとっかえひっかえいろんなバネで試行錯誤を繰り返していたので、
　　正確な仕様が言えずスイマセン。

要点はこれだけのことですが、
この辺の調整が改修でもっとも面倒なところと言えるでしょう。
残るは周辺の手直しで、とても簡単です。

ボルト関連その２に続く。。。