pisutonn.PNG

ハイ!どうも!
今日はピストンヘッドについて考察してみたいと思います。
画像のヘッドは中華や社外カスタムで使われる吸排気ピストンヘッドですね!
主にピストンの種類は二種類あります。他にエアブレーキピストンという特殊なピストンもありますが今回は割愛します。
二種のピストンの特徴は、、、
①吸排気ピストンヘッド、、、ピストンの円周淵に無数の穴が開いています。
②マルイピストンヘッド、、、吸排気ピストンヘッドと違い穴が開いていません。オーリングが基本的にピストン圧縮時に広がらないのでシリンダーの内壁のオーリングの接地圧が一定です(厳密には違う)
、、、となります。
マルイヘッドと同じ構造のピストンヘッドを持つ中華メーカーはCYMA、JG、A&K、D-BOYなどがそうです(最近のは違うかも?)。
それでは吸排気ピストンヘッドから詳細な説明をしていきます。

電動ガン工房 光線銃
HP https://yamagyo1.wixsite.com/yamagyo1

ピストン正面①.PNG

画像はピストン圧縮工程前の状態を表します。

ピストン加速中.PNG

ピストンがセクターギアから離れると加速が開始されます。
シリンダー内壁にオーリングが空気の力で大きくなりシリンダー内壁に押し付けられてシリンダー内の空気を漏れなく毎回同じ量をチャンバーに送ります。

メリット、、、、、毎回同じ量の圧縮空気をチャンバーに送るので初速変化がおきずらいので命中精度が良くなります。これはチャンバー内の内圧が高いほど(バレル長が長い、長掛けホップ、ホップを強めに掛ける、重量弾使用時,、強バネ使用、、、等々で)オーリング接地圧が高くなるので空気が漏れずらくなるので安定します。

デメリット、、、、オーリングが毎回伸び縮みするので劣化が早くなる(オーリングの品質がモロにでる)。マルイノーマルよりもシリンダー接地圧が大きくなるのでシリンダー内壁に塗られているグリスが直ぐに落ちてしまい摩擦係数が変わってしまいピストンスピードが不安定になり初速が変化、命中精度が落ちる。

ピストン加速途中.PNG

ピストンを横から見るとこんな感じです。

給排気グラフ.PNG

、、、、とこんなところでしょうか、、、。大雑把に吸排気ピストンヘッドとマルイノーマルヘッドの特性をグラフで表すと特性は随分と違います、、、。

、、、まずは給排気ピストンのグラフです。

給排気グラフ(マルイノーマルピストンヘッド).PNG

こっちはマルイの給排気なしのピストンのグラフ、、、(実際の良く出来た当たり固体のマルイノーマルはエアーコンプレッションが高くなり過ぎない設定になっているのでオーリング摩擦抵抗はバラつかないように出来ています)。
吸排気ヘッドのグラフは理想的な(ホントはオーリング摩擦抵抗値が途中で一定になって欲しいですが、、)数値でノーマルの銃にカスタムヘッドを入れただけではこのような理想的な結果にはなりません。銃を使えば使うほど微妙に数値のバラつきが酷くなるはずです。マルイのピストンは弱いスプリングと巻き数の関係からピストン内部のウェイトの慣性モーメントを利用してエアーコンプレッションに負けないピストンスピードを確保している設計ですね。この設計だと駆動系に負担を掛けずにピストンスピードが稼げるので耐久性という面では素晴らしいピストンで、、、しかもオーリングがシリンダー内壁に与える摩擦圧が少ないのでグリスの保持という面では理想です。なのでマルイの銃はノーメンテでも比較的に壊れずに撃てる設計です。ちょっと話はそれますがガンショップに行くとマルイ純正ピストンには必ず専用グリスがセットで売られていますよね!、、これは穴なしピストンとベストバランスの粘度のグリスでこれ以上に固めのグリスをつかってしまうとオーリングが硬いグリスに負けてしまい上記のグラフの摩擦係数が大きく暴れてしまう結果になります、、、ですからセットで売っているんです。
カスタムピストンを使う場合(特にハイサイクル銃には)シリンダーのホーニング処理、グリスの変更、オーリングの変更、、、等々をバランスよくおこなわないとオーリング自体がゆがみオーリングの成型不良の部分からバタバタとエアーが漏れるはずです。この現象はマルイのノーマル銃にカスタムピストン、給排気カスタムヘッド等々を入れると良く起こってしまう現象です。試射すればわかりますが「ノーマルのほうが命中精度が良かった、、、」というサバゲーマーの方の意見を良く聞きます。また、次世代電動ガンのようにノズルがとても長い銃はベンチュリー効果の観点からノズル内でエアーの流速、空気圧がノズルを通るときに整えられるのでシリンダー内のパーツがヘタってきた次世代でも比較的に弾道が安定しますよね。BB弾の重量も重いほうがチャンバー内にBB弾が留まり易いので流速の変動も余計に安定します(ただし機械的なエアロスのリスクは上昇する)。
 マルイのノーマルピストンのグラフではピストンの加速が終わる終盤、、、すなわちピストンがシリンダーヘッドに当たる過程では摩擦係数が不安定になります、、これはシリンダー内のエアーコンプレッションが高くてオーリングが変形してチャタリング(バタつき)を起こして摩擦係数が落ち着かないからBB弾がバレル内で加速中に安定した加速が出来なくなります。これはとても重要なファクターでピストンスピードとバレル内BB弾のスピードは密接な関係があります、、。互いに空気という見えない”糸”のようなもので繋がっていてこの関係はBB弾がインナーバレルから出るまで続きます。
ゲーマーさんの中に箱だしマルイ次世代を何丁も持っていて撃ち比べてみると良く当たる次世代と全然当たらない次世代があるのに驚くとよく耳にします。これは上で述べたことが起こっていてよく当たる次世代はちゃんと組まれているのでグラフのバラつきが非常に少ないから良く当たると推測されます。ですから腕の良いチューナーがノーマル次世代をそのまま組みなおすと駄目な次世代でも良く当たる次世代に生まれ変わります、、、。これはマルイの設計が優秀なので本来の性能にした結果がそのまま命中精度に現れるからです。ですからノーマルのピストンヘッドでも上記のグラフの摩擦係数のバタつきが極小でスムーズにBB弾がブレなくインナーバレルからでるからですね。
ですからマルイの次世代は弄る必要がないと言われるのはその為かと思います。カスタム部品を入れて色々弄る人がいますがそれはマルイの技術屋というプロを相手に戦いを挑むようなもので果たして勝負になるか疑問が残るところです。
僕は次世代のカスタムもやりますが基本的な次世代のスペックは弄らないです。何故かというと、、、、、(ものすごい文量になるので次回にでも、、、)。

ちょっとピストンヘッドの話から随分とそれてしまいましたが上記のことが理解できるようになると自由にピストンスピードも換えれられるし、何よりも耐久性と命中精度を劇的に上げることが出来るようになると思います。それとハイサイクルでも壊れなくて飛距離、命中精度とも抜群の銃も作れるようになると思います。、、、、あんまりピンとこないかも知れませんがエアーガンは、、、、

”エアーの力でBB弾を飛ばす!!”

、、、、です。実銃は火薬の爆発力で玉を飛ばす、、。ピッチングマシーンはモーターのローラーで玉を飛ばす、、。レールガンは磁力(超電導?)で玉を飛ばす、、。銀玉鉄砲はマテリアルの張力の反動で玉を飛ばすww、、、です。
エアーガンは空気で玉を飛ばすので空気の特性を理解し空気という流体を料理(流体力学)出来れば良い銃が作れると思います。
BB弾はものすごい軽いのでエアーで飛ばすのが一番効率が良いからこの発射方式が採用されています(ちなみにナーフも同じ原理ですからエアーガンです)。
、、、皆さんもカスタム時には給排気ピストンか?いやはや穴なしピストンか?、、、給排気の穴は数は?、、、穴の大きさは?、、、、色々試してみると新しい発見がありますよ~~~!

C3_BghAUEAEhhSr.jpg

いや~~~!サバしよ!楽しかった!200名越えのイベントでしたよ~~!、、、黒装備で集まってパチリ!

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コメント 4

これ以上ありません。

todosan

todosan

失礼いたします。

今回も勉強になりました。
この頃、初速は90前後
サイクルは15~18発
位のカスタムを目安にしてます

月1遠征がメインなので、どこのアウトドアフィールドでも使いやすいカスタム目指してます。(まあ、1か所しか行きませんが><)

なので、マルイのピストンの原理、参考になります!
ピストンヘットの固定金具にも意味があったんですね。

勉強になりました!
ありがとうございます。

でわでわw


追伸
でも、ダブルセクターギアも気になってます・・・・
初速は80後半で仕上げてみたいものですw

gale

gale

新着から失礼しますー

脇から失礼ですが…今回の話題に一つ加えるなら、エア量とバレル容量のバランスが肝要な事でしょうか
吸排気ヘッドの利点は吸気時の抵抗は下げつつ排気時は漏れを抑える働きがあるので、バレルに対して適切なエア量であれば多くの面で良い結果が出ますし、この辺りの見極めが分かると初速や弾道も安定してくるんですよね

そこを考えると純正ヘッドの利点は個体差のマージンやパーツ共用でのコストカットを考慮した結果の上に、一番安定しやすい(合わせやすい)所なのではないかと思ってます
常に一定の力でエアが出るので、ある程度空気量が多くても弾道に影響が出るまで余裕があり安定する…

そう考えると、吸排気ヘッドに適切ではないシリンダー容量で硬いスプリングを短くしながら無理やり押し出すようなタイプの中華ガンだと
様々な他の要因もありますが、初速のバラ付きが激しい個体(上下5M/s等)が出るのも頷ける感じですよね

やまぎょ

やまぎょ

~~todosanさん~~
そうですね。壊れにくく性能の良いカスタムならその辺の性能のものがどこでも使えますよね。
DSGも秒間60発くらいまでなら初速も95MSくらいは安定して出せるようになりますから最初は90MSくらいをDSGで出せると良いですね!

やまぎょ

やまぎょ

~~galeさん~~
エア容量とバレルのエアの体積の比率はとても複雑です。何故なら、、、

”エアは漏れる”

、、、からです。チャンバーとメカボの接合、ノズルの給排気機構の隙間、チャンバー給弾口、これはエアーが圧力、気圧、温度の変化で気体、流体、固体になるのでさまざまな要因が関係してくると思います。ですから同じレシピで組んだ銃を二丁用意してそれぞれ弾道を見てみると結構違ったりします。マルイのレシピは流れ作業で組まれた銃である程度の誤差を考慮して設計されているので比較的に弾道が安定すると思います。
中華はオリジナルで設計されたものは全くこの辺が考慮されていないので駄目ですよね、、。マルイの丸々コピーのものなら性能いいですね。
箱だしのG&G CMシリーズは良く当たるし、飛距離もありますから、、、、そして以外にもS&Tの激安(1万ちょっと)M4も性能良いです(直ぐに壊れるけども、、)

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