不知火FCU C型組み込みの注意点 January 5, 2019
最近は当工房では非常に不知火の取り付け依頼が多くなっています。
C型になってもう他のFCUでは太刀打ちできないくらいの性能になったFCUが不知火だと思います。当工房のシビアなカスタムでも不知火じゃないと性能が追いついてきません。
試しに他のFCUでカリカリのカスタムすると動作が不安定になったり当工房の速過ぎるカスタムのメカ的な動作の反応速度にDSGのカットオフ信号やトリガー入力の反応がついてきません。
最近では腕に自身があるサバゲーマーさんやショップ様が不知火を取り付ける機会も非常に多くなっていますね!、、、ですが非常に多くなった不知火FCUですがそれに伴ってトラブルも多くなってきました。
当工房の入ってくるリカスタム銃にも個人、ショップ問わず不知火の組み付け不良の銃の依頼が急激に増えています。
特にC型になった不知火の組み付け不良が圧倒的に多いです。
C型の不良なのですが大体はトリガーセンサーがメカボの隙間から入ってきた光に反応して勝手にトリガーON状態になってしまったトラブルです。
B型の時もなかったトラブルではありませんがC型ではそのメカ的プログラム的な構造から非常に多いトラブルになっています。
またトリガーの光センサーの感度(ここでは簡単に説明する為にあえて感度と呼びます)でトリガーのストローク調整が可能になっていますのでストロークを非常にセンシティブ(ショートトリガー)に設定するとちょっとでもメカボックスに外光が入るすぐに光センサーが反応してしまいトリガーONとなってしまいます。
これは不知火がB型からセレクターセンサーとトリガーセンサーが物理センサーからフォトインタラプタ(光センサー)代わったのが原因です(オフィシャル発表ではないです。これは僕の予想です)。
ではまず不知火FCUの進化の過程を画像で観てみましょう!
★★注意★★
当工房がこれから説明するものは不知火オフィシャルのものではありません。当工房がパーツを調べてみたり、ブロックダイヤグラムから判断したものとなります。
電動ガン工房 光線銃 HP
https://yamagyo1.wixsite.com/yamagyo1
まずは現行不知火から二個前のトリガーセンサー(物理センサー)です。
トリガースイッチが画像の赤枠の白い棒になっていてトリガーの先端がここの棒を押すとスイッチが入ります。普通の物理のスイッチです。
中身を分解すると電ハンにも入っているものすごい小さなコイルスプリングが入っていてこの下に稼働片があります。
カスタムでトリガーを強く押し込むように取り付けてしまうとこのスイッチは壊れやすいですね。実際にリカスタムでこのスイッチを壊す人が非常に多かったです(直すの大変です、、っていうか違うスイッチの構造にしてしまいます)。
物理スイッチなのでショートトリガーにはしにくい構造です、、ですが技術があれば非常に壊れづらくショートトリガーにすることもできます。またトラブルも少ないと思います。
ジェフトロンがサイド引きに物理スイッチでアレスがV型スイッチ、G&Gがタクトスイッチです。理想は個人的にはジェフトロンが理想のスイッチだと思います。
次に不知火B型のスイッチです。
赤枠の中に表面実タイプのフォトインタラプタが取りつけてあります。
感単に動作の説明をするとトリガーの先に白いシートを張ってトリガーの先がフォトインタラプタの上を通過すると白いシートがインタラプタから発射される赤外線を反射してスイッチをONにする構造です。
次に最新型の不知火C型です。
トリガーセンサーの位置が90度違いますね!
このバージョンからトリガーストロークの調整がプログラムの設定で自由に変えられるようになりました。これは構造的にどこが進化したかというとB型のトリガーセンサーはセンサの感度はほぼ固定です。
なのでトリガー感度はメカボックスから入ってくる外交の光の強さも考慮してトリガーセンサーの感度の幅は大きく設定されています(、、と思われる)がC型はこの感度が任意に調整できるようになってます。ですからトリガーストロークを凄く短くするとセンサの感度はかなりセンシティブになり、ちょっとでも外光が入ってきてしまうとトリガーON状態になります。非常に簡単に説明しますと、、、。
★設定でトリガーストロークを詰める→外光に反応しやすくなってしまう
★設定でトリガーストロークを緩くする→外光に反応しづらくなる
、、、、こんな感じになります。ですが現状のリカスタムの不具合を調べてみるとトリガー詰めても詰めていなくて感度の幅の上限を超える外光がメカボックスに入ってきている状態で銃に西日を当てるとトリガーは反応してしまう状態です。
ですので大雑把に解決策を考察するとメカボックスに入ってくる光を全部遮断するか光を吸収する処理をするのがよいと思います。
具体的な不具合の直し方は書きませんが当工房はおこなっている不具合が出ないようにする方法の考え方は、、、。
①光の性質を理解する、、、、、、光の指向性や反射、吸収、、、などです。これはトリガーやタペットプレートに貼る白い反射シートの形状や面積、貼る場所も工夫が必要です。
②トリガーの稼働部と光の進入経路を考慮する、、、、ココが一番重要かと思います。特にトリガーに貼る反射シートと外光をいかにアイソレートするかが肝になります。タペットに貼るシートも𠮟りです。
③PICが判断できるトリガー感度の上限(振り幅)を理解する(データ化する)、、、、難しいですが光量をPICが判断する電圧変化(デジタルデータ)のおおよその振り幅を調べる。そのデータを元にメカボックスから入り込む光量をある程度割り出す。こうすると②で行う加工やパーツ選別が楽になります。
、、特に②が重要でフォトインタラプタの性質やPICの構造が解かっていれば少しの調整や加工で非常に安定したトリガーフィーリングや誤作動の防止になります。また多種多様なメカボックスや銃の形にも柔軟に対応できるようになり銃の種類によってトリガーの誤作動、安定度が変わる様なことがなくなります。
、、では最後にフォトインタラプタの構造とPICとの関係をご説明します(読まなくても良い情報です)。
フォトインタラプタは赤外線発光ダイオードとフォトトランジスタに二つのパーツで構成されています。電気的なパーツ構成はアノード、カソードのLEDとエミッタ、コレクタのフォトトランジスタです。
LEDは非常に小さな電流(10~20mAくらい)が流れます(そうしないとLEDが死にます)。
このLEDの光がフォトトランジスタ当たるとフォトトランジスタ電流値が変化します。フォトインタラプタ単体ではLEDの光のベクトルはフォトトランジスタが当たらない仕組みに(配置)になっていますがトリガーやセレクターのプレートに白いシートを貼るとそこに光が反射して光の方向が変わってフォトトランジスタに光が当たる仕組みになります。
光の当たる総量でフォトトランジスタの電流値が変化します。この電流値をPICマイコンが検知してトリガーのストロークが今、どの位置か(どこまで指でトリガーを引いたか?)を検知しています。ですからフォトトランジスタに当たる光の量でフォトトランジスタの電流値が変わるのでLEDが発する光以外に外光がフォトトランジスタに当たってしまうと誤作動を起こしてしまいます。
PICマイコンが外光の電流変化をトリガーを引いたと勘違いしてしまうからですね。もっと詳細に説明するとPICにはAD・DA変換する機能が付いていてアナログ値の電流値をPICがAD(アナログからデジタル)変換してPICが電流値の量を判断してトリガーONの電流値ならばFETのゲートI/Oに微量の電流を流します。
ちなみにFET装備の銃はこのPICの役割をノーマル銃についているトリガースイッチでやります。セクター検知とカットオフはカットオフレバーがその役目をしますね。
電子機器の知識がない人やショップさんの銃にFCUにSBD、またはFCUにFETととんでもないカスタム銃が当工房にリカスタムで入ってきますが絶対にこの組み合わせは止めてください。FCUにはFETもはいっていますし、SBDも(その機能に似たパーツ)がはいっております。併用は厳禁です。
以上となります。
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