マルシンのマテバなんですが。
 マテバに限らず、マルシンのリボルバーでよく問題にされる点として、バレルとシリンダーの接点となるフォーシングコーンの摩擦等による弾道の不安定が上げられます。
 マテバの場合、原因はそれだけではないですが、とにかくシリンダーが回転不足になる確率が高い。
 構造的に、ハンドの回転力がヨークが開く側に逃げてしまうとか、フォーシングコーンの摩擦力でシリンダーが回りきらないとか、理由は複合的なんでしょうけれど……これがダブルでゆっくりめにトリガー引いた際に、猛烈なスライダーが発生する原因の一つであろうと思います。
 シングルできっちりシリンダーが回りきってる時と、5m弱で弾着点が10cm以上左にズレるんですから。
 今回はここの改善を試みました。

KC4D0921_1024.jpg

 要するに、回転が足りないなら、ハンドの高さを増して回しきってやればいいのでは?と言う発想です。
 具体的にはこれ。

KC4D0926_1024.jpg

 ……なんだか黄色いですが、これはわざと、黄色い缶ジュースのアルミ缶を斬って使ったため。わかりやすいでしょ?
 つまり、ハンドの左側面と上部を、アルミ缶から切り出した切片で嵩増しした訳です。
 切片は瞬着で着けてます。
 この前段階の試みとして、ハンドの上面だけにアルミ切片着けてみたのですが、接着面が小さすぎて上手くいきませんでした。ので、右側面も利用して接着面を大幅に増やしてます。
 つまり、右側面から90度折り曲げて上面に回り込んで貼ってる訳です。
 右側面も嵩増ししたのは、ハンドが右に逃げる事によってシリンダを押し上げる揚程が足りなくなるのを、右側の嵩増しによるクリアランス詰めで回避する意味合いもあります。

KC4D0927_1024.jpg

 この荒療治で、とりあえず、ハンマーが落ちきる直前にはフォーシングコーンが「カチリ」とシリンダの穴にはまり込む確率がほぼ100%になりました。
 トリガーの感触のよくないマテバですが、シリンダストップがキチンと嵌り(回転不足だと嵌らないまま撃発する)、フォーシングコーンもキチンと収まると、その時点でトリガプルが一旦谷に落ちて、そこからほんの少し力をかけた所でハンマが落ちる絶妙なポイントが発生するようになりました。
 まだ試射してないのですが、これでスライダーが改善しているといいのですが……

このコンテンツの公開範囲 インターネット全体
コメントを受け付ける範囲 サバゲーるメンバーまで


スポンサーリンク

コメント 3

これ以上ありません。

Nazgul

Nazgul

10010004905702856794_1.jpg

形状が確定したら、強力な物があります。ちょこちょこ話に出してます、
ジーナス GM-8300で形を盛って削れば暫くはいけると思います。
これがどの程度の強度があるか、ですがなめてツルツルになった穴に
盛り付けてねじを切り直せてます。そして剥がれてこないのです。
今はネジ式アウターバレル基部の補強とか、芯出しの隙間ふさぎに使って
ます。
欠点は、ほんのちょっとだけ作るのが困難・・・なのです。
あとは初期の渇きが意外と早いので沢山作って色々やってみよう、
というのも要注意です。処理する分+αでとめたほうが良いです。

二式大型七面鳥

二式大型七面鳥

>Nazgul様
ハチサン!使った事はないけど、知ってます。車のレストア業界ではほぼ最強のアレですよね。カチ割れてオイル漏れてるクランクケースでも盛っていけると言う……
こいつを御存知だったとは……

Nazgul

Nazgul

私のコンプリートガンの施工主は
これで補強していると教えてくれました。
この方に作ってもらったVSRはアウターバレルだけ
握ってダッシュで走れます。
そして着弾は狂っていません。
補強材では安価で加工し易くて最強
と仰ってました。

コメントするには、ログインまたはメンバー登録(無料)が必要です。