樹脂成型のお話

2013年8月8日

最近，ショップで購入したBB弾が使ってみたら
割れちゃってまともに使えない
という事をちらほら耳にします

数年前にも同様の事が，別のショップで販売されていた物に起こりました
そのショップの対応はHP上に載せてありました（以下掲載文）
※ご迷惑お詫びと、対応
一部、出荷した当店のバイオＢＢ弾に、弾割れが起きる事件が発生しました。
※原因は、前回製造で最後のショットでライナー部分を再利用した物が弾割れの原因でした。
※今回ショットした物は全く問題ありません。
お申し出下されば、交換の対応をさせて頂きます。

樹脂成型の現場で働いていた時期がありまして・・・
この文章を見ると
「あぁ，なるほど」と，樹脂成型をやった事が有る人なら膝を打つわけです

樹脂成型機はね，概略だと下のような物なのです

可塑性樹脂を投入し，ヒーターで温め樹脂を柔らかくして
スクリューで金型に押し出します

金型から取り出すと，こんな感じです
（この写真はこの話と無関係なCYCさんのHPから拝借）

この状態からBB弾を切り離して・・・研磨します
研磨しない方
BB弾じゃない方
棒状になっているのが「ライナー」です
・・・コレをそのまま捨てると思いますか？
・・・普通捨てないのです
・・・捨てちゃったら，もったいないお化けです

このライナーを砕いて『リサイクル材』として（時として仕損じ品も）
袋から出したばかりの樹脂ペレット『バージン材』と供に再投入するのです
ただね・・・そのリサイクル材を多くし過ぎるすると
どうしても・・・脆くなります
バージン材だけで整形をすると，出来は良くなりますが
そのぶん『お値段』に跳ね返ります

工場としては，リサイクル材を多く投入し
原材料費を抑えたいです
寸法は計測しても
硬度まで計測するわけはありません
硬度まで求めたら，お値段に跳ね返ります

安くて良い物を大量に
・・・・難しい事なのですよ