ハイサイクルチューン 試作機Gen3 野外テスト
久しぶりの更新です。
先日、千葉県のSEALs で
月一に開催するイベント「OPERATION SEALs」へ参加してきました。
30分/30分/休憩/1時間/1時間 の長丁場となるゲームが提供されており、
全日セミオート限定の内容でした。
今回の目的はゲーム8割テスト2割で参加しました。
セミオート+高温の環境下でしたので、この条件でテストをクリアする意味合いは大きいなと感じていました。
以前より多数の不具合を抱えていた自身の銃(試作機)ですが、参加するにあたり"試作機 Gen3" と称し、幾つか改良を加えました。
まず不具合についてですが……
① 60~62RPS 以上の発射レートで弾道が縦方向に大きく乱れる
② モータの外殻温度に限らず、マグネットワイヤーがショートする
…… でした。
不具合① の主な原因は、HOP パッキン - ノズル 間の刺さりが浅かったためでした。弾の装填動作は、マガジンより上がってきたBB弾をノズルが押し出し、チャンバ内でHOP パッキンの凸を使って(BB弾を)保持します。
その後、HOP パッキンの入り口はノズルにより閉鎖(密閉)され、ピストンを使った圧縮動作が開始されます。
このとき、HOP パッキン - ノズル 間の刺さりが浅いと、保持したBB弾が飛び出す前にHOP パッキンの入り口で微量の空気が漏れてしまいます。
そのため、装填した弾の圧縮率に差異が生じ、BB弾に掛かるHOP 効果(弾に回転を与える影響度)に影響が及んでしまうようです。
不具合内容に発射レートを書き込んでいますが、原因から察するに発射レートは依存しないようです。
空気漏れを加味し、強いスプリングで瞬間的に高圧縮環境を作ってしまっても良し。
空気漏れを対策し、弱いスプリングで継続的に高圧縮環境を作っても良いようです。
不具合② の主な原因は、未だに不明です。
現象はLONEX A1+ のマグネットワイヤ ショート。
こちらは、3代目かつ購入後半年で使用不能となったことから、私事ですが精神的にキツかったです。
タダで転ぶつもりは無かったので、十分な観察の元で使用しました。
そのため、分かっていることも多少あります。
ひとつ、11.1v の使用で極端に寿命を縮めていたこと。
ふたつ、外殻温度で使用制限を掛けても、ショートは抑止出来ないこと。
みっつ、ショートする前は11.1v + セミオート ゲームでテストしていたこと。
以上のことから、低ギア比 + 60RPS 対応スプリング + 11.1v + セミオート の高負荷環境では、LONEX モータ の限界を超えてしまう。と考察しました。
長くなってしまいましたが、これらの不具合を以下の内容で対策し、当該テストに臨みました。
対策①:メカボックスを加工し、PROWIN製 チャンバ を実装した
計15種類のノズルを用意し加工したのですが、ノズル側での対策は限界でした。
給弾不良を起こしてしまいます。
現在採用しているメカボックスは、RA製 の分割式メカボックスとなります。当該メカボックスは専用のチャンバしか実装できず、このチャンバの寸法に根本的な原因があると考察しました。
そこで、メカボックスを加工し他社製のチャンバを実装できるようにしました。
バッサリ切り落とし、他社製のチャンバ を組み込みます。
φノズルは気密確認の基準としているノズルです。この後、加工したLONEX製 のノズルへ換装しました。
対策②:電圧制限と代替モータの導入
11.1v を使用してしまうと、マグネットワイヤーへのダメージが大きくなってしまいます。
そこで、ひとまずセミオート使用に備え7.4v を前提とすることにしました。
また、LONEX の後釜として、性能が高すぎて持て余していたG&P 製のモータを導入することにしました。
以上の内容より、完成した試作機 Gen3は以下の通りです。
使用電圧:7.4v
セミ 飛距離:50+M ※レンジ奥ネット着弾につき、最長距離は不明
フル飛距離 :50+M ※同上 。一部40M前後でドロップ有り
サイクル:55~56RPS
初速:0.2g 10発平均 88m/s ※マルイ純正 175mm
当該モータはコイルのターン数(TPA)が少なく、極めて燃費が悪いです。
30分間のセミオートゲームで、2200mah をギリギリまで使ってしまいました。
また、採用しているステータが非常に強力な反面、温度に対し極めて弱いです。憶測ですがLONEX A1 の1/4 程度です。
発揮する性能は+1セル分に相当しますが、電圧や温度管理が非常に難しいモータだなと思いました。
次回はいよいよ11.1v に挑戦です。
経験上、発射レートは+10RPS を見込んでいます。
余談:
ゲーム中に他の参加者様とハイサイクル 談義をさせて頂きました。
会話の中で試作機 Gen3 の性能を歯が浮くほど褒めて頂きました。
正直に言います。
いい歳して申し訳ないのですが、
「情報収集→仮説→実験→失敗or成功」の果てに称賛頂けると、照れる反面本当に嬉しいです。ただただ嬉しかったです。
また、試作機の名称も考案して頂きました。
「P.S.W / プロフェッショナル. サバゲ. ウェポン」
11.1v の実験を成功させたのち、長期安定可動が実現できたらば、そう呼ぶようにしたいですね。
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コメント 6
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けんけん
gale 様
毎々、御丁寧なコメントを残して頂き、本当に感謝しております。
ノズル関しましては、私もRA 推しで異論ありせん。
今回も、オーリング(気密)欲しさにバッチリ交換しました。
とくにGEN2に関しましては、
タペット結合部の強度も増し、より良いものになったのでは。と思っております。
ノズルとは別話になりますが、まさかチャンバの寸法誤差で、ここまで悩まされるとは思っても居ませんでした…。
モータにつきましては、SHS製 ハイスピードモータを基準に比較しております。
本来であればロットによる個体差を同品で検証すべきなのですが…。
価格が価格なだけに、我が家の大蔵省が首を縦に振ってくれませんでした。
(価格ではなく、私のプレゼン能力不足かも知れません)
今のところ、ハイスピード型のモータとして類を見ないスペックだと思います。
SHS ハイスピはDA ハイスピのOEM と認識しており、回転数やトルクは、それらをも優に凌駕しています。
ローターを交換する案ですが、私も絶賛検討中です。
60RPS 越えは、どうしても3セル必要です。
熱との戦いはまだまだ続きそうですね。
シールズのイベント、是非とも御一緒させて下さい!
来月のイベントも予約を入れる予定です。
ゲームはセミオンリーですが、レンジではフルオンリーでやってます。
gale
>来月のイベントも予約を入れる予定です。
Ahhhh…
私は6時間ゲームへエントリー予定(18日)で休みの申請をしてしまったので、土曜は間違いなく仕事です;;
10or11・24or25辺りだと今言えば休めそうですが、う~ん残念です;w
またどこか参加予定をお考えでしたら次の機会に是非!
けんけん
gale 様
いやはや、これは失礼しました。
今はイベントが豊富な時期ですからね、またの機会に是非とも宜しくお願い致します。
6Hゲーム、楽しんできて下さい!
追伸:お勧めされていた、GAW製グリスをついに購入しました。週末のゲームに合わせ、メンテする時に導入してみます。
gale
こちらこそ誘って頂いたのに都合が付かずすみません;
>GAW製グリス
秒50以上ですとGルブの方が抵抗が少ないと思いますが、大丈夫でしょうか…?
私の環境では50発まで到底及ばないのでGグリスで大丈夫なのですが、ピストンレールやトリガー等はグリスでも良いかもしれませんが、ノズルやシリンダー内側へはGルブで希釈するかGルブだけの方が抵抗にならないので良いと思います
けんけん
gale 様
Gルブ の件につきまして、
助言を頂きありがとう御座います。
今現在、WAKO'S 製の耐熱シリコングリスを、全てのパーツに採用しております。
ソコソコ粘り気もあり、熱や摩擦に強い印象のグリスです。
Gグリスの粘り気はまだ未知数ですが、
手元に届き次第セミオートで動作確認してみたいと思います。
なお、動作確認のうえ試作機のセッティングとミスマッチしているようであれば、即日Gルブに乗り換えようと思います。
なお、万が一摩擦抵抗が跳ね上がり、運悪くピストンクラッシュしてしまった場合につきましては……。
またひとつ勉強できたと思って、修理を楽しみたいと思います。