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兎狩談話(http://svgr.jp/my/test_penetrator/diaries/13565)に次いで、遅かれ早かれ装備に関する隊内規範を明文化すべきだと予てより考えていた次第なので、暇を見つけて書いてみる。

以下、青二才の管見による装備語りが続きますが、あくまでАИГ隊員に向けての訓示であります故、陣営と派閥次第では批判的に解釈され気分を害される方がいらっしゃることも無きにしも非ずかもしれませんのでご注意下さい。
気持ち悪い? それ、褒め言葉ね。粋だって? Спасибо!

ゲーム重視型サバゲー人民によく見られる、古今東西拘ることなく自身に馴染む武器・装備をリアリティーを顧みずに組み合わせる、所謂「ゲーマー装備」は、言うなれば資金が潤沢で武器・装備の選定に制約が伴わない民兵のようなものである。
第三世界の国々の紛争地域に溢れるゲリラ、民兵、義勇兵等々の武装組織は正規軍並みの優良装備を整える財力やコネが伴わないために安価で普及率の高い得物を手に戦わざるを得ないのであって、彼等とて出来るものならナウい(死語)小火器やタクティチェスキー()な新型装備を配備したいに決まっている。

その点で、様々な機種がモデルアップされたエアガンから最適な一挺を選び、自由に個人装備を着こなすゲーマー装備はまさしく「僕が考えた最良の装備!」を体現した一例であると云えるのではないだろうか。

何も民兵に限った話ではない。軍や公的機関に所属する戦闘員であっても、派遣先で相対した敵からの鹵獲品だとか、愛着のある私物を持ち込み、とにかく自分なりに使い勝手の良さそうな武器・装備に命を預けている者は少なくない。
だからといって彼等が忠誠心を欠いているわけではない。与えられた責務を身を挺して全うすべく戦うのであるから、血税が注がれた官給品を支給されたところで、入手出来る範囲でより機能的な装備を使おうとするのは当然の理である。

そもそも、整然とした装備に身を包んだ正規軍であろうと、雑多な小火器を手に健気に立ち上がるパルチザンであろうと、その外観で彼等の意志の強さを推し量ることは出来ない。
怨敵から奪った代物であろうと、裏ルートから入手した得体の知れない武器であろうと、それが戦意を力に変えることが出来るのであれば頼れる相棒足り得ることは間違いない。
マルクス同志も仰った。「あらゆるものを革命の武器としよう(提言)」と

故に、傍から見れば趣も規則性も感じられない装備とて、(敵対意識丸出しで対抗プロパガンダを吹聴するのは大いに結構だが)使用者が強い目的意識の下でオリジナリティーを反映したドレスアップを決して馬鹿にしてはいけない。
一方で自信の無さや妥協をひた隠そうと、姑息にマイナー例(ほら、米兵だって魔改造ППШ使ってるし…(震え声)など)を持ち出したりしては免罪符化するような姿勢には嫌気が差すがねw

しかしながら、サバイバルゲームにおいては装備自体も我々の信条を間接的にアピールする有効なツールとなる。
互いの信義を果たす手段として実際の戦争が行われるのに対し、サバゲーは利も義も懸からぬ勝敗のみを競って戦闘行為を楽しむことが目的となっているから当然だろう。そこに我々ミリヲタが幾らお遊び上の設定を練って戦う大義をこじつけてみたところで、それを広く周知させないことには理解を得ることは出来ない。

そのため、同志諸君には敵を打ち倒す武器と、それを補助し且つ我々が何者であるかを知らしめる装備とを一体不可分なものであると認識してもらいたい。

さて、前置きが長くなったが、言うまでもなく我が隊はネタ(知識)も戦技も抜かりなくをモットーとする文武両道系共産趣味★ミリタリスキーの集いである。
東側装備といえば、外野からは「高価で希少な上に実用性に乏しいコレクター装備」というレッテルを貼られがちだが、そんなものは西側帝国主義者勢によるプロパガンダに毒された悪しき先入観に過ぎない。
(確かに一部のプレミアアイテムなどはその通りであるものの)社会主義陣営軍の放出品は概して貧者に優しいプロレタリア価格で入手することが出来る。中には無知な客層をターゲットに「希少」だのと謳って仕入れ値より遥かに吊り上がった価格でこれらを売り捌くショップもあるものの、海外通販、ネットオークション、老舗の軍用品店などを覗いてみれば割と低額出費での装備調達が可能である。
一身上の都合により(クレカを借りる当てが無い、そもそも周囲がミリ趣味に無理解)海外通販の利用が困難である隊員に対しても、指導者サービスによる無償代行、微々たる部隊予算からの資金援助といった手段を想定しているので、気兼ねなく要請を出してほしい。
調べもせず知恵も出さずに多勢に流されるのは実に愚かしいことだ。浅識、偏見、無理解、そして情弱はイパーニェツの忌むべき特徴、これ一番言われてるから←
この点については常日頃からの卓上諜報活動に余念がない模範的同志隊員らゆとり世代に今更説教を垂れる必要はないだろう。

そして、(個人的には実例に則ったお堅い着こなしも大歓迎ではあるが)隊内では必要最低限の線引きを踏まえた上で実用性重視で多少の現用装備や西側製の型落ち品の混用も認めている。
冷戦末期というと西側との貿易規制も緩和され、雪解けのように物流や情報が活発に動き始めた時代であり、タカ派を気取る我が隊であっても時の流れに柔軟に対応していく必要があるから、まぁ多少はね? でもレーニンの初志は不滅です!

というわけで、今回の装備考編では我が隊に外見的統一感をもたらしミリヲタの欲求を満たすべく、風紀委員ばりに着装規定について説明していくから見とけよ見とけよ~

当АИГ部隊では、目安として
・ソ連崩壊(1991年)以前のワルシャワパクト圏製小火器と迷彩(細かい装備は不問 但し柄には注意すること)
という設定に則って武器・装備を選んでもらう。
最新型・試作品設定での投入や近代化モデルによる代用も応相談なので、民主化直後の採用品や冷戦中に開発されたものの流れを汲む現用迷彩戦闘服だとかもグレーゾーンとして使用を認めても構わない(小火器については迷彩より厳しめに規定を適用する所存であるが、サイドアームに限っては私物設定での西側製拳銃の持ち込みを許可する)。
※欲を言えばこの規定は冷戦時代(~89年)限定にしても良かったものの、流石に幅を狭め過ぎる気もするのであくまでシチュエーションゲーなどに向けた努力目標に留めることにしている。

そして、~国の○○部隊コスといった明確なモデルが存在しない以上、統合部隊としてはどういった制式装備を定めるべきか、費用対効果、実用性、ミリヲタ的合理性、政治的アピールポイントといった諸要素を踏まえて思案を重ねるのは楽しくもあるが悩みどころでもある。

現時点では以下の個人装備を制式/推奨品として定めているので、各員に一読願いたい。

・迷彩服(チェコ製Vz. 85/95)

起源を遡れば85年にチェコスロヴァキア社会主義共和国で開発された新型迷彩であり、アメリカのリーフパターンを参考にデザインされた。
一見して森林内での迷彩効果は良好そうだが、末期共産圏特有のお財布事情故か人民軍での採用を見送られ、ビロード革命(民主化)とビロード離婚を経てチェコ/スロバキア両軍で使われ始め今に至る。

Vz. 85を着用したスロバキア軍特殊部隊員

色違いの現行仕様であるVz. 95に身を包むチェコ軍将兵

生憎上下揃ったVz. 85迷彩戦闘服は中々お目に掛からないものの、若干のアレンジを加えられたVz. 95がNATO軍の一員と化したチェコ軍放出品として海外サイトで販売されており入手の目処が付いたため、配色も無難ながら個性も演出出来る旧東側生まれの逸品として採用するに至った。
目を付けているショップの所在地が英国であるためか送料が嵩み結果的に高額(1万+α円)となるのが難点だが、これに関しては複数着の一括調達という形によりある程度の負担軽減を図っている。

他にも候補に挙がった東側迷彩達↓

Берёзка(ベリョーズカ 白樺)迷彩
言わずと知れたソ連製 元々は夏季用オーバースーツに施された迷彩で、単純なパターンながらブッシュの濃いフィールドでは侮れない低視認性を発揮する。粗いから判り難いけど何気に世界初のデジタル迷彩
生地は通気性に優れるため、これ自体を野戦服代わりに着用する将兵(特に特殊部隊員)も多かったそうな。

ソ連製の放出品が数十ドル+送料程度で安く手に入るのが魅力で一時は有力な候補であったが、カバーオールタイプは生地の薄さが仇となり耐久性に難あり、そしてスプラフ社など現ロシアの民間メーカー製ミルスペック品は品質こそ良いものの値段も割高で、両者とも防寒性は考慮されていないため冬に着用すると肌寒さを感じるのが玉に瑕である。

ベリョーズカ柄のスプラフ製Бекас戦闘服に身を包む我が隊同志達と愉快なアメリカーニェツ

そして何より、隊内共通ヘッドギア候補の緑ベレーと合わせるとその出自(元々はКГБ配下の国境軍で使われ始め、その後他の軍にも広まった)も相俟って国境軍にしか見えなくなるのが大きなマイナスポイントとなり、採用が見送られた。
とはいえ温暖湿潤な日本のフィールドにおいて、少なくとも一年の半分は有効な働きぶりを示してくれるので手にして損はない一着である。

SURPAT(Survival Pattern)

思い切って未来迷彩服に申し訳程度の社会主義要素を残した装備品を組み合わせた架空装備に走ってみよう、そうしよう ……と、何を血迷ったか候補に加えてみた、ロシアのサバイバルコープス社製汎用迷彩 明色が強い米製マルチカムよりは森の中での迷彩効果が高いと思う(粉みかん)

……我ながら何を思ってこんなものを推した時期があったのか。馬なの鹿なの白軍派なの? Тактический(笑)
勿論ボツ←

他にもワルシャワパクト圏で広く使われたレインドロップパターンも検討したものの、迷彩が生きる環境が限定的(下草の少ない針葉樹林、枯れ草の中など)で、低価格ながら近頃は品薄続きで調達に支障を来すため、こちらも準制式扱いでの推奨品となる。

・ベレー
やっぱ精鋭部隊の証だろ! かっこいいダルォ?
と小学生並みの羨望感により採用の決まったお揃いヘッドギア
但し兵科色選びが頭痛の種となり、空挺・特殊部隊に多い赤やマルーン、水色では(気合で克服している本職達には失礼ながら)フィールド内でいい的になり、かといって視認性の低下を図った緑だと東側では国境軍、内務省系部隊での使用例が多いので設定的な問題が生じることとなる…… ぐぬぬ

チェコスロバキアや東ドイツの降下猟兵を例に挙げると戦闘時には目立ち難いカーキ色のベレーを着用しているとのことから、現状では同様の理由で緑ベレーを代用品とするに至っている。
国境軍向けの緑ベレーは色合いが明るめなので、出来ればカーキやOD系統が欲しいんだよなぁ… と言いながら輝くソ連帽章を装着している矛盾
これは必要な政治的アピールなのです! 出来れば代わりにオリジナルの部隊章でも縫い付けたいところではあるが、案はあっても絵心ないので脳内イメージキャプチャーの市販化を待ってくだs… 落書きからでも練習しなきゃ(使命感)

他に人肌の露出を抑え怪しげな特殊部隊感を演出出来るバラクラバ、ネックウォーマーの類も推奨される。副次的に歯の防護も図れるしね~

・ベルト

将兵共に東側の革製ベルトを用意すること 特に下士官兵は共産テイスト溢れる★入りバックルベルトを着用すべし←
但し、戦闘に際してナイロン、綿製などの丈夫な素材を用いたベルトを着用しても構わない。

・ブーツ
見栄え的には東側で広く使われ(というより近世以降のヨーロッパ伝統)、ソ連製が割安で手に入るジャックブーツを指定したいところではあるが、履き心地や機動性を勘案し実用性重視で近代的な編上靴により統一予定
アフガン侵攻期には西側製有名ブランドのスニーカーを使う特殊部隊員が多く見られたというが、流石に格好が付かないのでジャングルブーツを用意しよう。
(種類に制約は設けないので古今東西自由に選んでもらって構わないが、あくまで黒、グレー、茶色など地味な単色系に限定するように)

隊規として定めるものは以上となるが、時代背景、政治色、実用性、部隊としてのオリジナリティーのバランスを保とうと試行錯誤しているため、隊員からの有益な質問・提言等は歓迎する。又、これらの制式装備は状況次第では必ずしも着用する必要があるわけではないことに留意して欲しい。
実情模倣主義を貫くもよし、細かな拘りに趣をチラつかせるもよし、(行き過ぎるとタクティ(ry装備厨と嘲笑われるが)機能性の高い装備を組み合わせてみるもよし、同志諸君には各々の美学、ミリヲタ的合理性、プロレタリア魂を反映させ、秩序と独創性の両立の下で東側装備ライフを楽しんでもらいたい。

勿論、姿形にばかり気を取られて練度の底上げ、知的充足を疎かにしてはならないのは言うまでもない。原点に立ち返れば、共産趣味的束縛の中で自身の資質向上を図ることに悦びを感じられる者こそ模範的人民軍将兵足り得るのである。

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