以前に某フィールドでのゲームの際の事だ。
ここで触れるのは3つ巴戦、赤・黄・青3チームに分かれ、各チーム自フラッグが陥落すると生存しているチーム員も死亡となるというルールでやっていた時の事。
我々は赤となり、まず黄色チームを後方より奇襲しそのフラッグをゲット。その時我々の一部部隊は既に青チームと交戦中だった。
黄色フラッグが落ちたのでフィールドマスターは「黄色はゲーム終了」を告げる。
これを、一番遠いところにいた青チームは「ゲームが終了」と聞き違え、拠っていたバリケード等の防御拠点から出てしまった。

ちょうど青チームとフィールドマスターの間に位置し、攻撃隊の指揮を執っていた同志金子は当初何が起きているのか正確にはわからなかったが、まず、友軍に射撃停止を指示し様子を伺う。やがて勘違いだろうとの事情を把握し、青チームに「戦闘続行、戻る様に」と大声で告げた。

そして、青チーム員が全員元いたバリケードや遮蔽物に戻った事を確認、攻撃再開を下知し、戦闘を継続した。
結果的に時間切れで青フラッグは落とせなかった。寧ろ人参軍は果敢に攻めた事でその被害は大きかった。

だが、私は同志金子のこの措置を高く評価したい。
勘違いは向こうで勝手にやったことだし、すぐにそれがわかった訳でもない。「勝手に出てきたのが悪い」として出て来た者を片っ端からヒットさせる事も出来なかったわけではない。
しかし、そこでまず射撃停止を命じ自軍の勝利よりも「ゲームが成立するかどうか」を考えて行動した彼の判断は、「彼我共にゲームを楽しむ」という行為として結果的に正しかったからだ。
(ちなみにこの時、私は黄色フラッグ攻略隊を指揮しており、フラッグ陥落の直前に戦死していたので別に遊んでいた訳ではないよ)

これが人参軍的サバゲ道ではないかと私は思う。
ここでいう「・・・道」とは騎士道とか武士道とかに通じる意味を指す。

この1件、いつでもどこでもただガツガツと撃ち込んで倒した倒したと悦に入るだけしか能がない者には理解出来ないだろう。
何故なら、倒す相手に対する敬意も尊重もないからだ。
自分の実力で敵の虚を突くとか遠距離狙撃を成功させるとかではなく、ルールの穴や勘違い・思い違いを得たりとばかりに乗っかって、数だけ上げて何が嬉しいんだろうと思う。
きっとそんな奴は、自分に対する自信もないんだろうな。
度量の小さい人間だからそんな事を恥ずかしいと思うことすら知らず、自慢できるんだろう。

強い相手と、フェアに死力を尽くして戦い、結果を出していく。いや、出せない事の方が勿論多い。
大抵はこっぴどく叩かれて敗れるのだが、でもそういう研鑽を積んでいく事でゲームも上手くなるし相手に対する配慮というモノも生まれてくる。
だからこそ、人参軍は(実力も省みず)強敵歓迎なのだ。

こんなへタレチームでもお相手頂けるなら喜んで参戦し、打たれて打たれて打たれて、ごくたまにゲリラ戦術で打ち返して一矢報いて差し上げたい。

という訳で、我が人参解放軍は対戦チーム募集してます。
数の不均衡・火力の不均衡全然OK、時々旗を掲げて全軍突撃をかけたりしちゃうけど笑って許してくれる寛大なチームさん、一緒に遊びましょう。

そして、我々と共に道を極めんとする同志も熱烈歓迎します。
共に勝利と栄光の道をひた走りましょう!

人参解放軍公式HP「人参日報」
http://hw001.wh.qit.ne.jp/broomhandle

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コメント 5

これ以上ありません。

のり

のり

その通りですね。
「同じ戦場に立つ者、戦士の魂に敬意を払え!」

定例会のような他人同士の集まりだとどうしても目標の達成(フラグを獲るとか)が難しいというのも、くだらない戦果にしかこだわれない要因でしょう。

運営の時間配分が短すぎ。より多く回したり、ゾンビ対策という理由は
ありますが、100人クラスでは30分くらいないとまともな戦術は組めませんw
他人同士なので局所的な連携は出来ることはあるが、そもそも指揮官不在で
大局的戦略の指示、開始時のブリーフィングも漠然としてるので、
「なんとなく始めて、なんとなく行けそうだから進んで、なんとなく攻撃、
なんとなくヤバそうだから進めない。で、終了。」のパターン。

これじゃあそうなっちゃうのも仕方ないのかな?
昔のようなチームでの開催に馴染んだ人間からは、「如何に目標を成し遂げるか?」に重きを置いたゲームを知ってもらえるような機会があればと
常に感じています。

そのゲームが良いものか悪いものか、それを作るのは敵味方ではなく
参加する者全てですから。

そういう意識を持って皆がゲームに参加出来ればいいですね。

ライアン二等兵

ライアン二等兵

自分はゲームはやりませんが、こうあってほしいと思います。

追伸。HPはパッと見近寄りにくい雰囲気でしたが、内容のほうは
楽しませてもらいました。スペツナズは笑えます。

紅中兵

紅中兵

のりさん
ご感想、ありがとうございます。
確かに下手な運営によって気分がそがれるという面も多々あると思います。
その原因の1つは、運営にゲーム経験が無い事。
聞くべき意見・聞くべきでない意見の区別もつかず、ただ「ウケが良かったから(と思い込み)」なだけできちんと成立しない未熟なイベントゲームを強要したり、ただ声が大きいだけのへタレゲーマーの意見に振り回されてつまらない仕切りをしたりというフィールドも目に付きます。

と同時に、ゲーマー自身の意識が低い事も拍車をかけている様に感じられ、今回一文を寄せた次第です。
新しいテッポウ撃つだけしか考えてない。自分が倒す事しか頭にない。
そんな連中が何人集まっても、連携も戦術も出来ないから結局キルレートだけを自慢する遊び方しか出来ない。
果たしてそれで本当に楽しいのか?

我々は、仰られている良い意味での「昔のゲーム」になるべく近づけたいと思うのですが、のりさんの様に心ある人は敏感に感じて頂ける。
この一件だけでもアップしてみた甲斐がありました。

何がサバゲの「モラル」か、一口で言うのは難しいので今後も思いついた時にアップして行きたいと思っています。
今後ともよろしくお願いします。


ライアン二等兵さん
拙HP、お楽しみ頂けた様でなによりでした。
ご意見ご感想などありましたらお気軽にお寄せ下さい。

Red coat

Red coat

倒した数を誇り、競うだけなら的撃ちでも足りるのでは?と思うことはありますが、サバゲーは勝敗よりも、互いの戦略、戦術といった知恵、勇気を試しあい、健闘を称えあい「敵ながら天晴れである」と言い合えるような気持ちの良い紳士のスポーツだと私は思っております。
金子さんの判断は中々出来るものではなく、ゲームを壊すかもしれない危険を回避した素晴らしい判断だと思います。
それらを束ねる紅中兵さんの統率力お見事の一言に尽きます。

紅中兵

紅中兵

Red coatさん、お久しぶりです。
お褒めに預かり、恐悦至極。
人材こそ我が軍の至宝、優れた同志達が我輩の誇りであります。

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