エアーガン業界では間違いなく最大手の東京●イは新製品ラッシュで、某雑誌社が未公開情報を漏洩して担当・幹部社員まで連座で処分されたなんてニュースが流れてたけど、国内メーカーの新製品って言っても、ネタチックなマイナー銃に強い某社が倒産して以降は、それに次ぐダメ銃メーカーの●シンもつまんないのしか出して来ないし、そもそも東京●イのラインナップが全く響かないってのは前にも書いた通り。

じゃあ何が欲しいのか?
届く届かないに関わらず、やはりここは声をあげていかないと世の中変わらないだろう、ということで、不定期にシリーズとして我輩の欲しい銃ランダム紹介なんぞしてみようと思う。

まあ、マイナー中のマイナーから「そういえばどうしてコレってモデル化しないんだろうね?」ってのまでいろいろ混ざると思うけど、そこは一個人の放言ですからってことで。

さて、第一回は我輩が書くからにはやはりモーゼル系だろう。
モーゼル(ハンドガンに限定する)のモデルといえば、主要なものは拙サイトでも紹介済だが、日本でモデル化されたのはその大半がM712。
まあフルオートの搭載やクリップ装填じゃなくてマガジン化なところがモデル化&一般受けしやすかったんだろうというのは理解できる。
そしてこのM712、よく「モーゼルミリタリーの最終形態」なんて言われてもいる。
確かにモーゼル社の出したこの型式のハンドガンとしては、最終改良型だ。

でも、果たしてそれがベストの解答だったのか?
それが今回取り上げるテッポーの存在意義である。

生まれは、スペイン。
ベースはモーゼルコピー。
だが、独自の進化を遂げたブルームハンドル(箒の柄)。

スペインはゲルニカ(ピカソの絵で有名な)のウンセタ社製、アストラ・モデロFである。

アストラのモーゼルコピーは、外見こそモーゼルC96なのだが、構造は結構オリジナルを発揮している。
例えば機関部の分解は、モーゼルは後ろから引き抜くんだがアストラはサイドプレートを開ける形だ。
そして有名なように、モーゼルより早くフルオート機構を組み込んでいた。
それはマガジンが10発固定のモデロ901からだ。
当然、フルオートで撃つなら弾数欲しいよねってことで20発固定マガジンのモデロ902、そして固定だと再装填が大変(特に20発だと、クリップ2回分になっちゃう)ってことでマガジン交換式のモデロ903へ。

コピー品に先を越されたモーゼルは、着脱マガジンでセミフル切り替え可能なR713、そしてM712と自社ブランドで対抗馬を繰り出す。
ここまでだとアストラはモーゼルM712と同等だ。
実際、モーゼルでM712を出したらアストラはモーゼルマガジンと互換性があるようにアストラの方を修正したという。

実際の工作精度による命中精度とかにどれだけ差があったのかはわからないが、価格の目安としてちょっと調べてみた。
まあ勿論、時代だけでなく店による価格差もあると思うけど、大正11年の日本の銃砲店のカタログで「モーゼル大型箱付拳銃」が60円で,
みんな大好きブローニングのたぶんM1910と思われるのが30円。
別のカタログで、そのブローニング30円に対しモーゼルタイプじゃないアストラが22円だから、もちっと高いとしても30-35円くらいとすると、本家モーゼルの半額あたりか。
カタログスペック的に同等ならそりゃあ売れるよね。
今の我々で言う東京●イ対中華コピーみたいなモンだろうから。

・・・とここまでは、ブランドバリューの差が価格差・性能差なんだろう的な違いでしかない。
だが、ここでウンセタはアストラ903を9mmラルゴ弾(9mmパラペラムより高威力)仕様「モデロF」にした際、モーゼルにない機能を追加した。

それは、レイトリデューサー(発射速度調整機能)である。
フルオート銃って、サイクルが早すぎると反動の制御とかが難しくなることから、これを遅くする機構を組み込んだものがある。
サブマシンガンだとボルトにウエイト(重り)を噛ましたりして調整、マシンガンだとガスチューブのところでガス放出量を加減したりなんて構造がある。
電動ガンでおなじみのVZ61スコーピオンも実銃には入ってる。

単純にブローバックだと800-900発/分とかになり、ましてや小型軽量のハンドガンとなるとこの反動制御は困難だ。
モーゼルM712だってフルオートで撃つならストック必須!なんて言われている。

アストラ・モデロFはこのレイトリデューサーを、グリップ内に組み込むことで250-350発/分程度まで落とすことに成功した。
グリップ内部を刳り貫き、回転運動するウエイトをギアで往復させることでサイクル低下を実現している。
(このため、モーゼルの木グリはこのタイプにはつけられない)

これによって、モーゼルだと「バババババ」「ブオオオッ」って感じの発射サイクルが、アストラでは「バンバンバン・・・」になる。
射撃動画を見ていて、これエアーガンでも再現してくれたら良いな、と思っていた。

電動ガンだと何百発という多弾数マガジンもあるが、ガスガンは(うちのモーゼルだと)ロングでも20-30発程度だ。
フルオートが使えるといってもブンブン撃ちまくってたらあっという間になくなってしまう。
制圧射、というより1発では気付かない相手に1トリガーで複数弾撃ち込めれば良いので、この方が効率が良い。

だいたい、ハイサイクルとか撃たれたことある人は実感していると思うが、「1発当りゃわかるのに何十発も痛い」のである。
無駄に弾の消費も早いし、何でもかんでも早けりゃ良い、多けりゃ良いってモンではない。

最近は電動もトンと使ってないけど、トンプソンとか使ってた時はわざとラジコン用の7.2Vバッテリーで運用していた。
発射サイクルがちょっと遅くなるので、ノーマルマガジン1本でも長く戦えるから効率が良かったので。

ガスブローバックだって、フルオートでブン回したらマガジン冷えて初速低下とか動作不良とか起きやすくなる。
今の時期なら良いけど、これから寒くなって来たら・・・
皆さん過信している気がするのだが、少々マガジン暖めたところでブローバック快調に動かすのは結構大変なんだよ。
(我輩はそんなのもあって固定ガスがメインになってるのだが)

そんなガスブロの弱点を緩和する、敢えてリアルにサイクル落としたフルオートのアストラなんて、サバゲアイテムとしても効果的だとおもうんだけどね。

人参解放軍公式HP「人参日報」
http://hw001.wh.qit.ne.jp/broomhandle/

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