メインアーム: モーゼルM712 SDバレル 6mm
射撃酒場の逆襲
またミタカ大本営城下にあるシューティングバーのお話。
実は前回、「来週は月次のシューティングマッチがあるんですよ」と聞いていた。
マッチかあ!
いや実は私、射的はあんまり得意ではない。撃ち返して来ない小さい的ちまちま狙うのはどうも本気スイッチが入らないからだ。
とはいえ、別に嫌いな訳ではない(だから時々アソビットのレンジに行ったりしてるので)。
しかも、ここのレンジは10mの私が知る限り最新装備を備えたかなり快適なつくり。
ここで我がモーゼルを試してみたいという気持ちは大いにあったので、薔薇の絵柄の参加賞バッジ目当てという事で、朝鮮じゃなくて挑戦してみる事とした。
インドアなので、そして10m以下なので、いつものゲーム用モーゼルを持ち出すほど大人気なくはない。
ここはショートバレルのボロモーゼルで行く事に決めた。
(断っておくが、マルシンがキットで出してる単なるバレルだけ短い奴ではない。我輩のは自分でカスタムしたバレルもグリップもショート化してある神聖じゃなくて真正ボロモーゼルなのだ)
いかに普段使い慣れている銃とはいえ、持ってる人はご存知の様に固定ガスのモーゼルはトリガープルがとても重い。
私がマッチ系を好まない理由の1つはこれだ。
実戦なら幾らでも依託射撃が出来る。それでも命中精度が足りないなら自分が確実といえる距離まで接近すれば良い。また、頭だろうと体だろうと1発を先に当てさえすればこっちの勝ちだ。
それに対してマッチは(ルールにもよるが)委託は不可、射距離も固定、そして何回も同じところに撃ち続けないといけない。
これがマッチを好まない理由その2である。
的撃ちでもメタルターゲットを次々と撃ち落していったりというのは気持ちが良いのだが、ずっとブルズアイばかり見ているとゲームで装甲の厚い奴を相手にしているような無常観に襲われる事がある。
なんかこう、達成感がないんだよね。紙に穴が開いていくだけで、「倒した!」という手ごたえを感じないと言ったらわかるだろうか。
我輩のモーゼルは、射撃精度は勿論必要とするレベルを満たしているものであるが、固定スライドモーゼルを択ぶ最大のキモは「どんな環境でもトリガーさえ引けば弾が出る」事にある。
言って見れば、AKみたいなモンだ。
なので、この銃でターゲットシューティングに挑むというのは正にAKでオリンピック競技に出る様な隔絶感があるのである。
他の挑戦者の様子をみていると、まあ大抵はブローバック。これはトリガープルを考えると当然だろう。
そしてDATサイト若しくはピストルスコープが載っている。これも至極当然で、ヒットの有効範囲が通常5m用のAPSマッチサイズと思われるターゲットのしかもブルズアイとその周辺若干だけだから、どうしてもピンポイントの照準をしてミリ単位の着弾修正が出来ないと高得点は望めないのだ。
私はこれにホルスターストックから抜き出した吊るしのボロモーゼルで挑んだ。
当初、最高得点が一番低い7mにチャレンジ。だが記録更新には至らなかった。
次に、試しに最短距離の5mで実験。ここも予想通り、マッチに特化したレースガンに敵うはずもなく全くのランク外。
散々な結果で挑戦初回を追え、考えた。
姑息にランク入りしようとか、明らかにアウェーなレースガンの土俵に踏み込んでいくのではなく、普段に自分のスタイルに一番近いところで戦ってみよう。
それでも結果が出せないなら、それもまた自分の実力であろう、と。
かくして臨む2日目、迷う事無くマッチ最大距離の「8m」を選択。
ちなみにレンジは10mまで設定が出来るのに何故これが最大距離なのか聞いたところ、「遠距離ほど当たらなくなっちゃうので射手がつまらないだろうという配慮」からだそうだ。
ターゲットは・・・小さい。深夜で酔って相手にするには中々に手ごわい相手だ。
しかし、このキツさ、逆に闘争心を掻き立ててくれる。
ちょうど雨で流れてしまったゲームの憂さを晴らすには持って来いだ。
基本が20m付近で照準ジャストに合わせてあるボロモーゼルの為、8mだと照準より僅かばかり上に着弾する。
この僅かな上下左右調整を掴むまでに所定弾数の半分程を費やしてしまった。が、一旦勘どころを押さえると命中精度に定評のあるモーゼルだ、吸い込まれる様にターゲット円内に着弾する。点数に一喜一憂し心乱されない様、いちいち点数を確認はしないが(着弾時の点数は射手が都度見る事が出来るよう、射場にセットされる)、計測係の店員さんが先ほどまでとは打って変わって忙しくペンを走らせ始めた事から、有効打の連続が伺えた。
イケる!ここから反撃だ!
そして所定の20発は終了。セミオート射撃とはいえ、一旦波に乗るとあっという間の弾数だ。
そんなこんなで苦戦はしたが、その日の暫定2位に入る事が出来た。
数日してマッチ期間は終了。
そして、総合結果の発表が発表された。
最後に蓋を開けてみたら、気負わず普段の戦闘に近い8mを択んだ事が功を奏し、期間中の3位に入る事が出来た。
モーゼル使い、いや2次戦銃使いの意地を何とか見せて、現用マッチガンに一矢報いたと言えよう。
そして、我輩は初参戦にて6月参加賞の薔薇賞だけでなく「8m・3位」の優良射撃手賞を頂いたのである。
開催月と射撃距離と順位が入っている。という事はこれって汎用型ではなく巷に1つしか存在しない、我輩だけの一品ではないか。
・・・と言う事で、このバッジを見かけたらお気軽に声かけて下さい。多分その日もボロを纏って一杯やってると思います。
人参解放軍公式HP「人参日報」
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TIIDA77
バッチゲットおめでとうございます。
こだわりのカスタムボロモーゼル、見たいです。
この趣味に入り始めの頃からモーゼルが好きだったのですが、
「ボロ」と聞くとオンボロのボロかと思ってました。
紅中兵
どもTIIDA77さん、いらっしゃい。
件のボロモーゼルはこちらで紹介してますよ。
http://hw001.wh.qit.ne.jp/broomhandle/03mauserbolo.html
F-03
新着より(モーゼルと聞いて)。
あの固定M712でその成績とは・・・よく弾が散りませんでしたね(トリガープル的な意味で)。
奇しくも、私も定例会でIDPAチックなフィールドオリジナルマッチを行ったのですが、こちらは普段使い慣れていないせいか、成績は芳しくなかったですね。あのトリガープルはマッチにはキツい・・・。
紅中兵
F-03さん、はじめまして。
記事中でも書いている通り、かなりキツいですよ。
ゲームだとブレる事を見越して、ズレたところが照準合う様にして撃ち込んだり出来るのですが、1発1発確実に当てていかないといけないので、シングルアクションでかつトリガーの遊びも限界まで引き絞っておいての射撃を行ってました。
なので見ていた人が「ダブルアクションじゃなかったっけ?」と思った位。